【禁 忌】 (次の患者には投与しないこと)
(1) 本剤の成分及び他の 5α還元酵素阻害薬に対し過敏
症の既往歴のある患者
(2) 女性[「重要な基本的注意」及び「妊婦、産婦、授乳婦
等への投与」の項参照]
(3) 小児等[「重要な基本的注意」及び「小児等への投与」
の項参照]
(4) 重度の肝機能障害のある患者[本剤は主に肝臓で代
謝されるため、血中濃度が上昇するおそれがある
(「慎重投与」の項参照)。]
【組成・性状】
1.組成
販 売 名 ザガーロカプセル0.1mg ザガーロカプセル0.5mg 1 カプセル中
のデュタステ リド含量
0.1mg 0.5mg
添 加 物
ジ ブ チ ル ヒ ド ロ キ シ トルエン、中鎖モノ・ ジ グ リ セ リ ド、 ゼ ラ チ ン、 グ リ セ リ ン、 濃 グ リ セ リ ン、 酸 化 チ タ ン、 黄 色 三 二 酸 化 鉄、 三 二 酸 化 鉄、 中 鎖 脂 肪 酸 ト リ グ リ セリド、レシチン
ジ ブ チ ル ヒ ド ロ キ シ トルエン、中鎖モノ・ ジ グ リ セ リ ド、 ゼ ラ チ ン、 グ リ セ リ ン、 濃 グ リ セ リ ン、 酸 化 チタン、三二酸化鉄、 中 鎖 脂 肪 酸 ト リ グ リ セリド、レシチン
2.性状
本剤は淡橙色又は淡紅色不透明の長楕円形の軟カプセ
ル剤であり、識別コード及び形状は下記のとおりであ
る。
販 売 名 コード識別 外 形 質 量
ザガーロカプセル
0.1mg GS TFH 淡橙色全長:約19.3mm 599mg 厚さ:約6.6mm
ザガーロカプセル
0.5mg GS MUF 淡紅色全長:約19.3mm 599mg 厚さ:約6.6mm
【効能・効果】
男性における男性型脱毛症
効能・効果に関連する使用上の注意
(1) 男性における男性型脱毛症のみの適応である。他
の脱毛症に対する適応はない。
(2) 20歳未満での安全性及び有効性は確立されていな
い。
【用法・用量】
男性成人には、通常、デュタステリドとして0.1mgを 1 日
1 回経口投与する。なお、必要に応じて0.5mgを 1 日 1 回
経口投与する。
用法・用量に関連する使用上の注意
(1) カプセルの内容物が口腔咽頭粘膜を刺激する場合
があるので、カプセルは噛んだり開けたりせずに
服用させること。
(2) 投与開始後12週間で改善が認められる場合もある
が、治療効果を評価するためには、通常 6 ヵ月間の
治療が必要である。
(3) 本剤を 6 ヵ月以上投与しても男性型脱毛症の改善が
みられない場合には投薬を中止すること。また、 6 ヵ
月以上投与する場合であっても定期的に効果を確認
し、継続投与の必要性について検討すること。
【使用上の注意】
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
肝機能障害のある患者[本剤は主に肝臓で代謝され、半
減期は約 3 ~ 5 週間である。肝機能障害のある患者に
投与した場合の薬物動態は検討されていない(「薬物動
態」の項参照)。]
2.重要な基本的注意
(1) 本剤は経皮吸収されることから、女性や小児はカプ
セルから漏れた薬剤に触れないこと。漏れた薬剤に
触れた場合には、直ちに石鹸と水で洗うこと(「妊婦、
産婦、授乳婦等への投与」及び「小児等への投与」の項
参照)。
(2) 本剤は、血清前立腺特異抗原(PSA)に影響を与える
ので、前立腺癌等の検査に際しては、以下の点に注
意すること。また、PSAの検査を受ける際には本剤
の服用について検査を行う医師に知らせるよう、患
者を指導すること。
1) PSA値は、前立腺癌のスクリーニングにおける重要
な指標である。一般に、PSA値が基準値(通常、4.0ng⁄
mL)以上の場合には、更なる評価が必要となり、前
立腺生検の実施を考慮に入れる必要がある。なお、
本剤投与中の患者で、本剤投与前のPSA値が基準値
未満であっても、前立腺癌の診断を除外しないよう
に注意すること。
※※2017年12月改訂(第 3 版)( :改訂箇所)
※2015年10月改訂(第 2 版)
規制区分:
劇薬、
処方箋医薬品
(注意-医師等の処方箋
により使用すること)
貯 法: 室温保存
(光及び湿気を避けるため、PTP包装のまま保存すること)
使用期限:包装に表示
日本標準商品分類番号 8 7 2 4 9
0.1mg 0.5mg 承認番号 22700AMX01012 22700AMX01013
薬価収載 薬価基準未収載
販売開始 2016年 6 月 国際誕生 2001年11月
5α還元酵素 1 型/ 2 型阻害薬
男性型脱毛症治療薬
デュタステリドカプセル
2) 本剤投与 6 ヵ月以降のPSA値を新たなベースライン
とし、その後は適宜PSA値を測定してベースライン
からの変動を評価すること。
3) デュタステリドは、前立腺肥大症患者に0.5mg⁄日
投与した場合、前立腺癌の存在下であっても、投与
6 ヵ月後にPSA値を約50%減少させる。したがって、
本剤を 6 ヵ月以上投与している患者のPSA値を評価
する際には、測定値を 2 倍した値を目安として基準
値と比較すること。また、PSA値は、本剤投与中止
後 6 ヵ月以内に本剤投与開始前の値に戻る。なお、
男性型脱毛症患者においても、臨床試験の結果から、
本剤投与によりPSA値が減少すると推測される。
4) 本剤投与中におけるPSA値の持続的増加に対しては、
前立腺癌の発現や本剤の服薬不遵守を考慮に含め、
注意して評価すること。
5) 本剤投与中において、free⁄total PSA比は一定に維持
されるので、前立腺癌のスクリーニングの目的で%
free PSAを使用する場合には、測定値の調整は不要で
ある。
3.相互作用
本剤は、主としてCYP3A4で代謝される(「薬物動態」の
項参照)。
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 CYP3A4阻害作用
を有する薬剤 リトナビル等
これらの薬剤との併 用により本剤の血中 濃度が上昇する可能 性がある。
CYP3A4による本剤の 代謝が阻害される。
4.副作用
第Ⅱ⁄Ⅲ相国際共同試験において、本剤が投与された総
症例557例(日本人120例を含む)中、95例(17.1%)に臨
床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なも
のは、勃起不全24例(4.3%)、リビドー減退22例(3.9%)、
精液量減少 7 例(1.3%)であった。日本人120例中、臨
床検査値異常を含む副作用が報告された症例は14例
(11.7%)であった。その主なものは、リビドー減退 7
例(5.8%)、勃起不全 6 例(5.0%)、射精障害 2 例(1.7%)
であった。(承認時)
国内長期投与試験において、本剤が投与された総症例
120例中20例 (16.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が
報告された。その主なものは、勃起不全13例(10.8%)、
リビドー減退10例(8.3%)、射精障害 5 例(4.2%)であっ
た(承認時)。
(1)重大な副作用
肝機能障害、黄疸(頻度不明
注1)):AST(GOT)、ALT(GPT)、
ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわ
れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認め
られた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を
行うこと。
(2)その他の副作用
1 %以上 1 %未満 頻度不明注1)
過 敏 症
発疹 蕁麻疹、アレル
ギー反応、瘙痒 症、限局性浮腫、 血管浮腫
精神神経系 頭 痛、 抑 う つ 気分
浮 動 性 め ま い、 味覚異常
生殖系及び 乳房障害
性 機 能 不 全
(リビドー減 退、 勃 起 不 全、 射 精 障 害)注2)
乳房障害(女性 化 乳 房、 乳 頭 痛、 乳 房 痛、 乳房不快感)
精巣痛、精巣腫 脹
皮 膚 脱 毛 症( 主 に 体
毛脱落)、多毛症
1 %以上 1 %未満 頻度不明注1)
そ の 他
倦怠感、血中ク レアチンホスホ キナーゼ増加 注1) 自発報告又は海外のみで認められている副作用について
は頻度不明とした。
注2) 投与中止後も持続したとの報告がある。
5.妊婦、 産婦、 授乳婦等への投与
(1) 女性には投与しないこと。[ラット及びウサギにデュ
タステリドを経口投与した結果、雄胎児の外生殖器
の雌性化がみられ、本剤の曝露により血中ジヒドロ
テストステロンが低下し、男子胎児の外生殖器の発
達を阻害する可能性が示唆された。]
(2) 本剤が乳汁中に移行するかは不明である。
6.小児等への投与
小児等には投与しないこと。[小児等に対する適応はな
く、安全性及び有効性は確立されていない。]
7.過量投与
徴候・症状:健康成人男性にデュタステリドを最大
40mg 1 日 1 回 7 日間投与した臨床試験において、重大
な安全性上の問題は認められなかった。また、前立腺
肥大症患者にデュタステリド 5 mgを 1 日 1 回 6 ヵ月間
投与した臨床試験で認められた副作用は、デュタステ
リド0.5mg投与時に認められたものと同様であった。
処置:デュタステリドに特有の解毒剤はない。過量投与
の場合には、必要に応じて適切な支持療法を行うこと。
8.適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出し
て服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲によ
り、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起
こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報
告されている。]
9.その他の注意
(1) 海外臨床試験において、18~52歳の健康成人(デュ
タステリド群:27例、プラセボ群:23例)を対象に、
52週間の投与期間及び24週間の投与後追跡期間を通
して、デュタステリド0.5mg⁄日の精液特性に対する
影響を評価した。投与52週目における総精子数、精
液量及び精子運動率の投与前値からの平均減少率
(プラセボ群の投与前値からの変化で調整)は、そ
れぞれ23、26及び18%であり、精子濃度及び精子形
態への影響は認められなかった。デュタステリド
群における総精子数の投与前値からの平均減少率は、
24週間の追跡期間後においても23%のままであっ
た。しかしながら、いずれの評価時期においても、
全ての精液パラメータの平均値は正常範囲内であり、
事前に規定した臨床的に重要な変動(30%)には至ら
なかった。また、デュタステリド群の 2 例において、
投与52週目に投与前値から90%を超える精子数の減
少が認められたが、追跡24週目には軽快した。デュ
タステリドの精液特性に及ぼす影響が、個々の患者
の受胎能に対しどのような臨床的意義をもつかは不
明である。
(2) アカゲザルの器官形成期にデュタステリドを2010ng⁄
匹⁄日 ま で 静 脈 内 投 与 し た 結 果、2010ng⁄匹⁄日 群
(デュタステリドを服用した男性の精液 5 mLを介し
て100%吸収されると仮定した場合に、体重50kgの女
性が曝露される推定最大曝露量の186倍に相当する)
の雌胎児 1 例に、本薬投与との関連性は不明である
が、卵巣・卵管の不均衡発達が認められた。
(3) ラットのがん原性試験において、高用量(臨床用量に
おける曝露量の約141倍)投与時に精巣間細胞腫の増
加がみられた。しかしながら、精巣間細胞腫及び過
形成の発現に起因するラットの内分泌機構のヒトへ
※
現させる危険性は低いと考えられている。なお、マ
ウスのがん原性試験においては、デュタステリドに
関連すると考えられる腫瘍の発生は認められなかっ
た。
(4) デュタステリドを投与された前立腺肥大症患者で男
性乳癌が報告されている。デュタステリドと男性乳
癌の発現との関連性は不明である。なお、前立腺
肥大症患者を対象とした 2 ~ 4 年間の海外臨床試験
(4325例)において 3 例の乳癌が報告された。このう
ち、デュタステリドが投与された症例では 2 例(曝露
期間10週間、11ヵ月)、プラセボのみが投与された症
例では 1 例報告されている。国内臨床試験での報告
はない。
(5) 白人を主体とした50~75歳の男性8231例(生検によ
り前立腺癌が陰性かつPSA値2.5~10.0ng⁄mL)を対象
とした 4 年間の国際共同試験(日本人57例を含む)に
おいて、Modified Gleason Score
*8 ~10の前立腺癌の
発現率がプラセボ群(0.5%)に対しデュタステリド群
(1.0%)において高かった(相対リスク2.06[95%信頼
区間:1.13-3.75])との報告がある
1)~3)。
*組織学的悪性度の指標
【薬 物 動 態】
1.血中濃度
(1) 単回投与試験
健 康 成 人 に デ ュ タ ス テ リ ド0.5mgを 単 回 経 口 投 与 し た と き、 投 与 後1.5時間に最高血清中薬物濃度(Cmax平均値: 3288.5pg⁄mL)に達し、AUC0-tは52316.9hr・pg⁄mL(平均値)で あった。(外国人データ:図-1及び表-1)。
図-1 健康成人にデュタステリド0.5mgを単回経口投与したときの 血清中薬物濃度(外国人データ) (平均値+標準偏差、n=33)
表-1 健康成人にデュタステリド0.5mgを単回経口投与したとき の血清中デュタステリドの薬物動態パラメータ(外国人デー タ)
Cmax(pg⁄mL) AUC0-t(hr・pg⁄mL) Tmax(hr) 3288.5±1160.89 52316.9±20525.60 1.500(0.75-6.00) 平均値±標準偏差(n=33)、Tmax:中央値(範囲)
(2) 反復投与試験
男性の男性型脱毛症患者にデュタステリド0.05~2.5mgを 1 日 1 回24週間反復経口投与したとき、投与後24週の平均血 清中薬物濃度は0.1及び0.5mg投与群でそれぞれ1.51±0.96及 び30.69±13.90ng⁄mLであった。消失は非線形であり、血清 中デュタステリド濃度が低い場合、高濃度域と比べて速や かに消失した(図-2)。デュタステリド0.1及び0.5mgを24週 間反復投与したとき、血清中薬物濃度はそれぞれ最終投与 後12及び20週時で定量下限(0.1ng⁄mL)未満であった(外国人 データ)。
前立腺肥大症患者にデュタステリド0.5mgを 1 日 1 回 6 ヵ月 間反復経口投与したとき、投与後 6 ヵ月の血清中薬物濃度 は44.82±17.91ng⁄mLであった。また、定常状態におけるt1/2
は3.4±1.2週間であった。
図-2 男性の男性型脱毛症患者にデュタステリド0.05∼2.5mgを 1 日 1 回24週間経口投与後の血清中薬物濃度(外国人データ)
(平均値+標準偏差、n=34~47)
(注)本剤の承認用量は 1 日 1 回0.1又は0.5mgである。 2.分布
デュタステリドはMRP2及びOAT1輸送を阻害しなかった。OAT3、 OATP1B1及びOATP1B3輸送を阻害し、IC50の最小値はそれぞれ0.5、 0.8及び20μMであったが、いずれも臨床血清中濃度(約0.07μM) より高かった。
3.代謝
デュタステリドは主に肝代謝によって消失すると考えられる。
(1) デュタステリドはCYP3A4⁄CYP3A5によって水酸化されたが、 CYP1A2、2A6、2B6、2C8、2C9、2C19、2D6及 び2E1で は 代 謝 されなかった(in vitro試験)。
(2) デュタステリドはCYP1A2、2C9及び2D6活性を阻害しなかっ たが、CYP2C19及び3A4活性を阻害し、IC50は50μMであった(in vitro試験)。
(3) デュタステリドはPXR活性化によるCYP3A4誘導能を示さな かった(in vitro試験)。
(4) 前立腺肥大症患者にデュタステリド0.5mgを 1 日 1 回反復経 口投与したとき、主な代謝物として1,2-二水素化体、4’-水 酸化体、6-水酸化体が確認された。
4.排泄
デュタステリドは主に代謝物として糞中に排泄される。
(1) 健康成人にデュタステリド 1 ~20mgを単回経口投与したと き、投与後48時間以内の尿中に未変化体は検出されなかっ た。
(注)本剤の承認用量は 1 日 1 回0.1又は0.5mgである。
(2) 健康成人にデュタステリド0.5mgを 1 日 1 回 6 ヵ月以上反 復経口投与したとき、糞中に約 5 %の未変化体が排泄され、 関連物質(未変化体+代謝物)として約42%が回収された。 尿中への未変化体の排泄は0.1%未満であり、関連物質の排 泄も微量であった(外国人のデータ)。
5.高齢者における薬物動態
24~87歳の健康成人にデュタステリド 5 mgを単回経口投与し たとき、50~69歳及び70歳以上の年齢群のt1/2は49歳以下の年 齢群に比べて延長し、AUC0-∞は約20%増加した。なお、この 変化は臨床上影響を与えるものではない(外国人のデータ)。
(注)本剤の承認用量は 1 日 1 回0.1又は0.5mgである。 6.食事の影響
健康成人にデュタステリド2.5mgを食後単回経口投与したと き、薬物動態パラメータに若干の変化を認め、AUC0-∞は空腹 時投与の2573から2197ng・hr⁄mLに減少した。なお、この変化 は臨床上影響を与えるものではない。
(注)本剤の承認用量は 1 日 1 回0.1又は0.5mgである。 7.薬物相互作用
(1) CYP3A4阻害作用を有する薬剤
デュタステリドの酸化的代謝はCYP3A4阻害作用を有するケ トコナゾールによって阻害された(in vitro試験)。
CYP3A4阻害薬とデュタステリドの薬物相互作用試験は実施 されていないが、前立腺肥大症患者を対象とした臨床試験 での母集団薬物動態解析の結果、ベラパミル塩酸塩又はジ ルチアゼム塩酸塩との併用により、デュタステリドのクリ アランスが低下した(外国人のデータ)。
(2) 他の薬剤との併用
デュタステリド0.5mgあるいは 5 mgと、コレスチラミン、 ワルファリン、ジゴキシン、タムスロシン塩酸塩、テラゾ シン塩酸塩との併用において薬物相互作用は認められな かった(外国人のデータ)。
(注)本剤の承認用量は 1 日 1 回0.1又は0.5mgである。 8.その他の薬物速度論的パラメータ
(1) 生物学的利用率
健康成人にデュタステリド0.5mgを単回経口投与したとき、 生物学的利用率は59%であった(外国人のデータ)。
(2) 精液移行
健康成人にデュタステリド0.5mgを反復経口投与したとき、 精液中⁄血清中薬物濃度比は平均11.5%であった(外国人の データ)。
(3) 蛋白結合率(in vitro試験)
血清蛋白結合率は99.8%と高く、アルブミン、α1-酸性糖蛋 白、コルチコステロイド結合グロブリン及び性ホルモン結 合グロブリンに対する結合率は、それぞれ99.0、96.6、89.2 及び87.6%であった。蛋白結合は20~2000ng⁄mLの範囲で線 形であった(限外ろ過法)。
【臨 床 成 績】
20歳から50歳の男性の男性型脱毛症患者を対象とした、国際共同 試験及び国内臨床試験を実施した。各臨床試験の成績は以下のと おりであった。なお、51歳以上の有効性を検討した臨床試験は実 施されていない。
(1) 第Ⅱ⁄Ⅲ相二重盲検比較試験4)(国際共同試験)
男性の男性型脱毛症患者(Norwood-Hamilton分類5)のⅢv、Ⅳ 又はⅤ:図-3)917例(日本人200例を含む)を対象とし、本 剤(0.02、0.1及び0.5mg)を24週間投与した際のプラセボ及 びフィナステリド 1 mgに対する有効性及び安全性を検討し た。その結果、頭頂部円内(直径2.54cm円中)の毛髪数のベー スラインからの変化において、本剤0.1及び0.5mgのプラセボ に対する優越性及びフィナステリド 1 mgに対する非劣性が 検証された(表-2)。
図-3 臨床試験の対象となった脱毛タイプ(Norwood-Hamilton分類)
表-2 二重盲検比較試験:男性型脱毛症の男性患者に本剤(0.02、 0.1及び0.5mg)を投与したときの頭頂部円内(直径2.54cm円 中)の毛髪数
プラセボ
(n=181)
デュタステリド フィナステ
リド 1 mg
(n=179) 0.02mg
(n=185)
0.1mg
(n=188) 0.5mg
(n=184) 24週時
n 148 155 158 150 141
変化量(SE) -4.9
(7.89) 17.1
(7.74) 63.0
(7.67) 89.6
(7.87) 56.5
(8.12) プラセボと
の差(p値)1) -
22.0
(p=0.046) 67.9
(p‹0.001) 94.4
(p‹0.001) 61.4
(p‹0.001) フィナステ
リドとの差
[99.165% 信頼区間]2)
(p値)1)
-
-39.4
[-66.1, -12.7]
(p‹0.001) 6.5
[-20.1, 33.1]
(p=0.56) 33.0
[6.1, 60.0]
(p=0.003)
-
変化量、プラセボとの差及びフィナステリドとの差は、線形モデ ルに基づく調整済み平均値
1)有意水準は両側0.0167
2) 24週時における99.165%の片側信頼区間の下限が、非劣性限界値 -35より大きい場合非劣性が示せたとした
(注)本剤の承認用量は 1 日 1 回0.1又は0.5mgである。
(12週n=147)
(24週n=148) (12週n(24週n=155)=144) (12週n(24週n=158)=151) (12週n(24週n=150)=145) (12週n(24週n=141)=131)
*プラセボとの優越性
♯フィナステリド 1 mgとの非劣性
(注)本剤の承認用量は 1 日 1 回0.1又は0.5mgである。
図-4 二重盲検比較試験:本剤(0.02、0.1及び0.5mg)の頭頂部円内
(直径2.54cm円中)の毛髪数のベースラインからの変化量の 推移
(2) 長期投与試験(国内臨床試験)
男性の男性型脱毛症患者(Norwood-Hamilton分類5)のⅢv、Ⅳ 又はⅤ:図-3)120例を対象とし、本剤0.5mgを52週間投与し た際の安全性及び有効性を検討した。その結果、52週時の 頭頂部円内(直径2.54cm円中)の毛髪数のベースラインから の変化量は、68.1本であり改善が示された。
【薬 効 薬 理】
デュタステリドは、テストステロンをジヒドロテストステロンへ 変換する 1 型及び 2 型 5α還元酵素を阻害する。ジヒドロテストス テロンは男性型脱毛症に関与する主なアンドロゲンである。
(1) 5α還元酵素阻害作用6)
In vitroにおいて、ヒト 1 型及び 2 型 5α還元酵素を阻害した。
(2) 血清中のジヒドロテストステロン濃度低下作用
男性の男性型脱毛症患者に本剤0.1及び0.5mgを 1 日 1 回24週 間反復経口投与したとき、24週時の血清中ジヒドロテスト ステロン濃度はベースラインからそれぞれ83.6及び90.9%減 少した。
表-3 男性の男性型脱毛症患者に本剤0.1及び0.5mgを投与したとき の血清中ジヒドロテストステロン濃度のベースラインから の変化量
評価時点 プラセボ デュタステリド
0.1mg 0.5mg
12週時 -2.6% -85.8% -91.2%*
24週時 -6.2% -83.6% -90.9%*
調整済み平均値、n=40、*n=39
(注)本剤の承認用量は 1 日 1 回0.1又は0.5mgである。
(3) 頭皮中のジヒドロテストステロン濃度低下作用
男性の男性型脱毛症患者に本剤0.1及び0.5mgを 1 日 1 回反 復経口投与したとき、投与 6 ヵ月のジヒドロテストステロ ン濃度はベースラインからそれぞれ血清中で65及び90%減 少し、頭皮中で40及び52%減少した(調整済み平均値)。ま た、本剤投与による頭皮中ジヒドロテストステロン濃度の 低下と発毛作用(毛髪数のベースラインからの増加量)との 間には関連性がみられた(外国人のデータ)。
【有効成分に関する理化学的知見】
一般名:デュタステリド(Dutasteride)
化学名:N-[2,5-Bis(trifluoromethyl)phenyl]-3-oxo-4-aza-5α-androst- 1-ene-17β-carboxamide
分子式:C27H30F6N2O2
分子量:528.53
構造式:
H3C H3C
O
O F
F F
F F F H
H N H H
HN
H
H
性 状:本品は白色~微黄色の粉末である。 融 点:242~250℃
分配係数(logP):4.9(1-オクタノール⁄水系)
【取扱い上の注意】
本剤は経皮吸収されることから、女性や小児はカプセルから漏れ た薬剤に触れないこと。漏れた薬剤に触れた場合には、直ちに石 鹸と水で洗うこと。
【承 認 条 件】
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
【包 装】
ザガーロカプセル0.1mg:30カプセル(10カプセル× 3 )PTP ザガーロカプセル0.5mg:30カプセル(10カプセル× 3 )PTP
【主 要 文 献】
1)Andriole GL, et al.:N Engl J Med, 362, 1192-1202(2010) 2)Theoret MR, et al.:N Engl J Med, 365, 97-99(2011) 3)Akaza H, et al.:Jpn J Clin Oncol, 41, 417-423(2011) 4)Gubelin HW, et al.:J Am Acad Dermatol.;70, 489-98(2014) 5)Norwood OT, et al.:South Med J 68, 1359-1365(1975) 6)Tian G, et al.:Biochemistry, 34, 13453-13459(1995)
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